<予防接種はなぜ必要でしょう?>
赤ちゃんは生まれるすこし前に胎盤を通じてお母さんから獲得免疫を頂きます。
生まれてから起きるウイルスや病原菌の侵入に対抗するには、お母さんからの免疫と赤ちゃんが生まれつき持っている自然免疫を使います。
ところがお母さんからの免疫は3か月から1歳ごろには効果が消えてしまうので、こんどは自分自身の獲得免疫をつくりはじめます。
この自分の免疫づくりが子どもの風邪引きです。1才前後から5~6歳まで、1年間に10回以上風邪を引くお子さんはまれではありません。
たいていは軽くすむので風邪を引いたことに気づかないこともあります。
風邪のウイルスや病原菌は200~250種類もあり、なかには罹ると重症になりやすいものもあります。
麻しんや水痘やヒブ菌や肺炎球菌や結核菌、おたふくかぜ、ロタウイルスなどなどに罹ったばあい、
病気が治れば免疫はできますが、治るまでに苦しんだり合併症や後遺症の心配もあります。
ときには生命の危険もあります。江戸時代には麻しんで多数の子どもが亡くなり、「いのち定め」といいました。
そこで、罹らなくても免疫をつくれないかと知恵を絞ってワクチンが発明されました。
ワクチンで防げる病気はぜんぶ接種しましょう。
<インフルエンザワクチンについての予約>
インフルエンザワクチンの予約は終了とさせていただきます
<接種の曜日と受付時間>
ご注意!連絡なしに来院されない方はキャンセルになります。- 月
- 午後9:00~11:30 午後15:00〜18:00
- 金
- 午後9:00~11:30 午後15:00〜18:00
- 土
- 午前8:45~12:00
高齢の方は、まんいち新型コロナウイルスと二重に感染した場合どのようなことが起きるかいまのところ分かりませんので、今年度はぜひ接種していただきたいと思います。
小児ではインフルエンザワクチンの防御効果(かからない)は10人のうち4~5人といわれますが、重症化を防ぐ効果はあります。
妊婦の方は、出産近くでインフルエンザにかかるとたいへんなので接種しておきましょう。
胎児にも効果があるようです。
■ 新型コロナウイルスとインフルエンザのちがい
インフルエンザに対してはほとんどの方が基礎免疫があります。検査もまちの診療所でかんたんにできます。さらに、治療薬が数種類あり早く飲めば軽症で治癒が期待できます。
- 公費の接種年令と回数
- 当院では、8歳未満で始めて接種する場合のみ2回、そのほかの方は1回接種です。
65歳以上の方は、公費による助成があるので自己負担は半額程度です。
また、60歳以上で難病のある方も公費による助成があります。
上記以外は任意接種です。 - 料金
- 1回目と2回目 3,600円
- 公費の接種年令と回数
- 令和2年8月1日以降に生まれた方を対象として、令和2年10月1日から定期接種になります。初回は遅くとも生後14週6日までに接種を開始しましょう。
- 任意接種の料金
- 2回30,000円
- 公費の接種年令と回数
- 2か月から9か月に開始、4週間おいて2回目を接種。第1回目の接種からおよそ5か月おいて追加接種を1回
- 料金
- 1回6,000円
- ワクチンと病気の説明
- 血液からのみ感染するといわれたが、近年、唾液、汗、尿などの体液にもウイルスが出ることが分かりました。保育園で噛みつかれて感染した例、ラグビー部や相撲部で練習中に感染した例があります。また、父親が不顕性感染している場合、検査の機会がないまま子どもに感染させた例があります。免疫反応が不十分なときに感染を受けると、長期にわたり肝細胞内に生存する持続感染になり、将来、肝硬変から肝がんに進展するおそれがあります。
- 公費の接種年令と回数
- 開始が2か月~7か月の方は3回、開始が7か月~12か月なら2回、1歳以上~5歳未満は1回
- 料金
- 1回8,000円
- ワクチンと病気の説明
- 4歳未満児550万人のうち600人ぐらいがヒブ菌による髄膜炎にかかり、その約3割の児が神経系後遺症や死亡する重い病気です
- 公費の接種年令と回数
- 2ヵ月から接種をはじめましょう(合計4回接種です)
初回は4週間隔で3回、追加は(60日以上経過した)1歳誕生日以降に1回
接種開始が7か月~11か月は合計3回、開始が1歳~2歳未満は合計2回
開始が2歳~9歳以下では合計1回 - 料金
- 1回9,500円
- ワクチンと病気の説明
- 肺炎球菌は小児に重症の髄膜炎,肺炎,敗血症,副鼻腔炎,中耳炎を起こす細菌です
- 公費の接種年令と回数
- 3ヵ月~7歳6ヵ月 1期の初回は3回接種、追加は1回
- 料金
- 1回5,000円
- ワクチンと病気の説明
- ・百日咳菌の感染では発熱がないので手遅れになりやすく、毎晩激しい咳込みで眠れず、けいれん
により呼吸ができず死亡することもあります。大人で咳が長引いている人は百日咳のことがあり、
子どもがうつされることがあります。
・ジフテリア菌の感染で、咽頭や鼻腔に炎症と偽膜形成が生じます。ジフテリア毒素により、心筋炎、神経麻痺が起き、発病2~3週間後に心筋障害で死亡することがあります。アジアでは流行地域があるため、日本の国内へ持ち込まれる危険もあり接種が必要です。
・破傷風菌は土のなかに生存し、外傷や火傷や挫創部から胎内に侵入します。菌は毒素を産生し中枢神経の麻痺をひき起こします。咬筋のけいれんによる開口不能、顔面筋のけいれんによる痙笑から数日後には躯幹筋のけいれんによる身体が後ろに反り返ってしまう後弓反張となります。日光や音刺激で全身の強直けいれん発作を起こし死に至ることもあります。
・ポリオは世界には流行する地域があります。人から人感染のみですが、感染者の1000人から2000人に1人が脊髄前角細胞にウイルス性炎症が起き、同側上下四肢の弛緩性まひ(障害続く)となります。上行性に拡がると延髄まひから呼吸筋まひとなり、まひが消えるまで人工肺に入らなければなりません。
- 公費の接種年令と回数
- 1回接種 3ヵ月~6ヵ月未満(遅くても1歳までに接種しましょう)
- 料金
- 6,000円
- ワクチンと病気の説明
- 結核大国日本では、毎年2万人前後の新規患者があるので3ヵ月になったら接種しましょう
- 公費の接種年令と回数
- 平成17年7月「積極的勧奨をしない」という厚労省通達により接種を控える保護者が増えて未接種の方が急増しました。今では当時受けなかった方にも接種を勧めています。
1期:初回の1回と初回の2回、生後6か月から生後90か月(5歳)まで
追加:初回の2回目からおよそ1年後に1回
2期:9歳以上13歳未満 - 料金
- 自費接種の場合 1回4,700円
- ワクチンと病気の説明
- アジアでは、毎年2万人以上が日本脳炎にかかっています。
国内でも毎年10名前後、日本脳炎が発病しています。
新しいワクチン接種が開始され、1期を旧型で接種した人も新しいワクチンで2期接種ができます。公費の年齢が過ぎた人は自費接種をお願いします。3歳になると忘れる方がとても多いです。 - 公費の接種年令と回数
- 1期 1歳~2歳未満
2期 就学前の1年間
3期と4期は,2期が出来なかった人のため
3期 中学1年生、4期 高校3年生 - 料金
- 8,000円
- ワクチンと病気の説明
- 麻しんとは
麻しんは、江戸時代に命定めといわれた重い病気で、現代でも治療薬がありません。とてもつらい1週間を耐えて麻しんが治っても、3~10年後に亜急性硬化性全脳炎が発症することがあります。年長になるほど症状が重くなるといわれます。
風しんとは
妊娠初期に風しんに罹ると胎児に奇形が生じることがあるので、男女とも思春期までに免疫をつけておく必要があります風しんワクチンは生ワクチンで、妊娠中は接種できず、接種後2か月間は妊娠できません - 公費の接種年令と回数
- 現在まで日本は任意接種です。年齢は1歳~大人まで可能です。欧米は定期接種です。
- 料金
- 6,000円
- ワクチンと病気の説明
- 本当のおたふくかぜに罹ると、難聴になる人が3千人に1人あります。治療薬はなく、ワクチンで予防するのみです。
1歳~大人まで髄膜炎は多いが自然治癒します。男性の不妊症は稀です。 - 公費の接種年令と回数
- 定期接種は1歳から3歳の誕生日前日まで 、3月以上の間隔で、2回接種になります。
任意接種:1歳~大人まで可能です。 - 料金
- 7,500円
- ワクチンと病気の説明
- 水痘(水ぼうそう)は全身に小さな水疱ができ、空気感染なのでとても感染力が強いです。
水疱が破れて黒いかさぶたになれば人にうつりません。でも面倒なのは、治癒してもウイルスは消えずに脊髄の根元に冬眠状態で残ってしまうことです。
帯状疱疹は、このウイルスが冬眠から目覚め、脊髄から躯幹や四肢や頭部顔面へ分枝する神経を伝わって末端の皮膚に水疱を生じるものです。神経に感染するため激烈な痛みがあります。
重い病気や大きな手術や強いストレスや妊娠や高齢など、免疫力低下や体力低下などがあると帯状疱疹が出やすくなります。
このワクチンを2回接種すれば帯状疱疹をほぼ完全に予防できることが分かっています。
湿疹がひどい人や慢性疾患がある人が水痘にかかると全身状態がわるくなることもあります。
妊娠中にかかると胎児にも影響が大きいので、小学校卒業までに接種しましょう - 公費の接種年令と回数
- 11歳から13歳未満 三種混合の2期として1回
- 料金
- 1回4,800円
- ワクチンと病気の説明
- 百日咳にかかった人は、三混の1期に二種混合ワクチンを2回接種
勝又小児科アレルギー科医院 予防接種スケジュール
厚労省の通達により、複数のワクチンを同じ日に接種できます。
もちものは、予防接種手帳(シール)と母子手帳です。来院の前に電話をいただけますか。
1か月半より
4週間隔で2回を経口接種
2か月から
※詳しくはこちらをご覧ください。
※詳しくはこちらをご覧ください。
3か月から
5カ月から
6カ月から
1歳から
“1歳のお誕生日にエムアール” とおぼえましょう。
11歳から13歳の誕生日未満
※子宮頸がんワクチンは、厚労省の安全宣言が出ていないので当院では接種を保留中です
海外へ行くときのワクチン
アジア諸国やインドやアフリカ、北米、カナダへ行くときは、国ごとに必要なワクチンがあります。
東アジアでは、豚の100%近くが日本脳炎ウイルスを保有し、媒介する蚊も多いので1週間以上滞在する方は日本脳炎ワクチン接種が必要です。
北米・南米・欧州諸国の公園のリスなどげっ歯動物や野生動物に狂犬病が広まっています。
途上国では、屋台や市場の食べものなどからA型肝炎にかかることも多いです。
海外旅行には、B型肝炎、A型肝炎、狂犬病、破傷風のワクチンを接種して出かけましょう。
黄熱ワクチンの接種が必要な國もあります。ポリオが流行している地域もあります。
マラリア流行国は多いですが、ワクチンがないので予防薬持参が必要です。