インフルエンザ対策2009

新型インフルエンザ(H1N1)最新情報(2009.12.26)

  1. 休校や学年・学級閉鎖(12月24日発表)
    厚生労働省は24日、インフルエンザで休校や学年・学級閉鎖をした保育所や小中高校などが、19日までの1週間に全都道府県で計7122施設あったと発表した。
    大半は新型インフルエンザ患者とみられる。
    過去最多を記録した10月25~31日の1週間(1万7822施設)に比べ、4割まで減った。
    前週より約2500施設減少し、1週間の患者数は約7万8千人だった。
    こうした施設のうち、小学校が半数を超える約4千施設だった。
    静岡市、名古屋市と宮崎県で微増したほかは、すべての自治体で減少した。
  2. 今年の新型インフルエンザA(H1N1)の流行の移り変わりは、
    東京、大阪などの大都市では感染者数の減少がはっきりして、44週でピークに達したと考えられましたが、地方の県を中心に患者数の増加が続いていました。
    しかし49週では全国平均の定点値は下降に転じ、50週でも明確になりました。
      これまでの流行曲線を分析すると、
       40~43週が北海道での流行期、
       42~44週が首都圏、大阪での流行期、
       45~48週が西日本等の地方都市(静岡市を含む)での
       流行期に区分されます。
    国内における流行が、ピークに達してから4週間もの間、地方都市の間で流行が続いたが、このように長期間ピークが維持されるのは、海外では例を見ない。
    グラフは、前半の流行カーブから予想されたピークを赤線で示す。
    首都圏などから2週程遅れて流行が立ち上がった地方都市ですが、 7~5日間の休校などの対策が功を奏し、国内平均のピーク値の低減化、そして流行が長引く状態を2週前後招いたようです。

    グラフとしては、単独峰の頂上が噴火で飛んだ形になっています。
    今後の予想は、右斜面へ崖崩れのように減少するのでしょうか。
  3. 各国のA/H1N1致死率 (CFR)
    国内でも死者が出ているが、他国と比較すれば極端に少ない。
    各地で減少してはいるが未だ多くの感染者がいる。
    今後は死者数は減少してゆくだろうが、それでも確率的に発生はする。
    感染者数が激減しているカナダや米国でも死者の発生はいまだ報告されている。

    米国CDC:0.021% 英国(保健省):0.026% 日本<0.001%
  4. カナダ、ドイツでは、余ったワクチンの処分方法を模索している
    カナダ政府が余ったH1N1ワクチンの処分を巡って、グラクソスミスクライン社とWHOと処分方法について相談している。
    カナダでは2400万接種量が最終的に配布される予定だが、すでに接種希望者数が各州で減少し、ワクチンが余ることは明らかなようだ。
    昨日も報告したが、ドイツ、スペインもワクチン返却、および発注量の減量などについて製造メーカーと相談中とされ、またイタリアでは破棄も考えられているという。

    一方、WHOは独断的判断での行動は避けるようにコメントし、A/H1N1インフルエンザの終息については、いまだ予想はついていない状況であり、ワクチン接種は強化しなければならないとしている。
    またWHOではアゼルバイジャンをはじめとしていくつかの途上国にワクチンを配布し始めている。
  5. 新型ワクチンの免疫効果
    海外でのデータでは1回接種で7~10日後には十分量の抗体が産生
    海外では10歳以上は1回接種
    専門家によっては6ヶ月以上は1回接種でも十分との意見もある

    免疫効果の持続期間:今回のワクチンでのデータははっきりしないが、季節性インフルエンザの場合は、4ヶ月間前後。
    自然感染した場合は2~3年以上は持続するが、ウイルスが軽度の変異を続けるので、感染することもあり得るが軽症に終わる。
    10月に接種した人は、来年2月頃にもH1N1が流行していたなら、再度接種ということになるのだろうか?
  6. 既に感染した場合はワクチン接種の必要はない
    学校、幼稚園内での集団感染、または状況から新型インフルエンザ感染と判断されている場合は、ワクチン接種の必要はない。
    検査でA型インフルエンザと診断されていなくても、状況から医師が新型インフルエンザと診断していた場合、または保護者がそう判断した場合は、ワクチンの接種の必要はない。
    もちろん接種したからといって重い副作用はないと考えられるが、自然感染している場合はワクチン接種よりは、遙かに高い免疫が着く。

    なお米国CDCでは感染したことが確認されてない場合は、出来る限り接種するように勧めている。
  7. 国内におけるワクチン接種の詳細について
    厚労省の関連ホームページも参考にしてください。
  8. 世界では
    米国とカナダでは流行が小康状態に西ヨーロッパ地域で流行のピークを過ぎる中央、東ヨーロッパの一部。南アジアでは拡大傾向南半球では流行無し 

参考サイト

この新型インフルエンザAに対して、成人とくに中高年は免疫を持っているらしいという専門家の意見が出ています。
定点観測でもこの現象は裏付けられます。例年多い高齢者の死亡も稀です。
鳥および新型インフルエンザ海外直近情報集
新型インフルエンザ関連著作をもつ外岡立人先生のサイトです。
このサイトでは 鳥インフルエンザの、人に対する世界的流行危機に備えて、世界の英語ニュースサイトからの情報集です。

平成21年4月からは、新型ブタインフルエンザが流行し始めたため、世界の最新の情報を、毎日5時間前後かけて読み込み、抜粋し、日本語にして提供している非常に貴重な仕事です。

得られた納得できる情報は周辺にも伝えて、国内での人における「新型インフルエンザ」対策に役立てたいという想いからサイトを開設されています。

徒然日記というページは毎日更新!!、最新の情報と外岡先生の考えが書かれていますので参考にしてください。