食物アレルギー予防 | 喘息についてよく聞かれる質問

喘息のお悩みはこの時期多くなってきます。
Q&A方式で喘息についてまとめてみましたのでご覧下さい。

 

   
Q1) 子どもの咳がひどく、友人から「喘息じゃないの?」と言われましたが、喘息と判断するポイントはなんでしょうか?
Q2) 喘息は治るのですか
Q3) どうすれば喘息を治すことができるでしょうか
Q4) 環境治療は喘息予防にもなりますか?
Q5) 喘息で注意することはどんなことがありますか?
   
Q1) 子どもの咳がひどく、友人から「喘息じゃないの?」と言われましたが、喘息と判断するポイントはなんでしょうか?
A1) 気管支喘息診断には次のような点を考えます。
ぜいぜいの音(喘鳴)が笛の音のように聞こえるほかには、
(1) 一番の特長は呼吸音が「ヒューヒュー」「ピーピー」「ゼーゼー」と聞こえることです。
この音を喘鳴(ぜいめい又はぜんめい)と言います。
このほか大切なことは・・・
(2) 家族に気管支喘息やアトピー性皮膚炎の方がいるかどうか
(3) 喘鳴の発作(ぜこぜこして呼吸が苦しい状態)が、全く正常な時期をはさんで反復することがあるか
(4) 鑑別すべき病気や状態(乳児、幼児、小児はゼコゼコして咳き込むことが多い)
    細気管支炎、(冬、1歳未満乳児に多い)ウィルスや病原菌による喘息様気管支炎、気管支炎、肺炎、喉頭炎など感染症、ピーナッツ誤嚥(気管支内異物)、解熱剤(熱さまし)による急性アスピリン中毒など
(5) 喘鳴や咳で夜間睡眠がとれないことがあるか
(6) かぜ、運動、興奮、家族など人間関係のストレスや動物との接触、ほこり、大掃除、蚊取り線香や花火の煙などで喘鳴が始まることがあるか?
   
Q2) 喘息は治るのですか
A2) ほとんどの子どもの喘息は治ります。
   
 

では・・・・

   
Q3) どうすれば喘息を治すことができるでしょうか
A3) まず何もしないでも自然に治る子どもがかなりあります。この訳は体力がつくこと。気管支の構造がしっかりすること。免疫アレルギーの働きがバランス良く落ち着いてくることなどによります。
積極的治療は、次の2つの治療を上手にミックスして行うことです。
1)発作の治療
2)環境治療
治療というと、呼吸困難をなおし喘鳴(ぜいぜいの音)を起こさなくするための発作の治療を考えますが、実のところ環境治療はもっと大切です。 環境治療は馴染みがないかもしれませんが、発作がない元気な日々に、生活環境から原因となる物質を減らす努力をすることです。 これをしっかりやると、いつの間にか喘息が治っていきます。
   
 
1) 発作の治療
 
  1. 吸入ステロイド療法
    微量のステロイドホルモン剤を朝夕2~3回、吸入するもので、最新の喘息治療としてアレルギー学会で推奨し、世界中の専門医が多く採用している方法です。
    ※この薬は微量で非常に効果があり、副作用は少ないことが特長です。
  2. その他、気管支拡張剤の吸入も使います
  3. 抗アレルギー剤の内服が有効なこともあります
2) 環境治療
 

環境治療は生活環境をコントロールすることです。
生活環境から原因と思われる因子を観察、検査、診断し、排除し発作が起きにくくすることです。
そのためには日本の風土に適した生活をこころがけましょう。

  1. 特異抗原を探す(血中特異的IgE抗体の検査)
    ダニ、ハウスダスト、そば、ブタクサ、犬、猫、兎、大気汚染などですが特にダニとハウスダストは特異抗原のうち出現頻度が圧倒的です。
    日本列島はアジアモンスーン地帯にあり春から秋まで高温多湿の気候が続きます。
    現在の日本人の住宅は高気密、内断熱建築でダニの繁殖に適するので、ふとん、枕、カーペット、畳、カーテン、ぬいぐるみにはダニが必ず発生します。そのダニの糞や死骸が微細粉末となりハウスダストとして家の中に散乱しています。
  2. 感染
    比較的軽いかぜウイルス感染が気管支喘息や他のアレルギー疾患を引き起こすことが1997年アメリカアレルギー学会で報告されました。
    しかし、感染症はウィルスには2度とかからないので、衛生完備の無菌的環境で子育てするより、ある程度の感染を経験させ多種の免疫を獲得させることが喘息の予防に役立ちます。
  3. 季節と気候
    季節の変わり目(6月と9・10月)、低気圧や台風襲来の前日は喘息が出やすいのです。
    意外に夏季も、蚊取り線香、花火の煙、お盆の線香の煙、冷房など空気中に気道を刺激する微粒子が多く、喘息が出る事があります。実家に里帰りに行くと家の中ではどたばた騒ぐのもホコリを増やします。なるべく、屋外で暴れるように誘導するといいでしょう。
  4. 運動 運動誘発性喘息(特にランニング) プールなどによる体温低下も発作を誘導することがありますが、適切な医療によりオリンピックで金メダルを取ったり、プロのサッカー選手として有名になったりすることができ、今では喘息で運動が禁じられることはありません。むしろ身体や心を鍛えると喘息も治りやすいのです。
  5. 心因
    人の身体とこころは複雑に影響しあい生命の営みをしています。
    子どもを取り巻く人間関係を健全にすることが良い方へ影響します。
    特に両親の仲がよいことが大切です。 それに加えて、
    (a)喘息だからといって特別扱いせず、しつけをきちんとする
    (b)同胞(兄弟姉妹)との関係は、社会的なルールに従う
    (c)母親は、「喘息児の母」として子どもの病気にのめりこまず、社会的視野を広くして気を楽に保つと効果的です。
    (d)張り合いがある生活(*)をする →アトピー性皮膚炎が軽くなり、かぜもひきにくくなります。
    (*)子どもが熱中することを認め、すすめ、褒めてやると良い。
    余談ですが、幸福感を持つことができている人は次のようにしていることが多いのです。
    1)自分自身が好きであること 人を愛することができる
    2)主体的に生きているという感じが持てている 生きる張り合いがある
    3)楽観的であること 苦あれば楽あり、楽あれば苦ありと考えることができる
    4)外向的であること 自分の意見を人に表現できる(権利の主張ばかりでなく)
  6. 喫煙
    妊娠中の喫煙は子どもを気管支喘息にする可能性が強くなります。
    両親が喫煙していると子どもの気管支喘息は重くなり肺機能も低下します。
  7. 大気汚染
    車の排気ガス ディーゼル車の微細粒子(パーティクル)があげられます。
    ※静岡市を高いところから見渡すと、市街地の樹木が少ない、公園の面積がとても小さいことがわかります。
  8. 食品や身の回りの化学物質
    新建材、接着剤から揮発するトルエン、ホルムアルデヒド、パラジクロロベンゼンなど食品中の防腐剤、着色剤、化学調味料、香料、添加栄養剤、農薬、ダイオキシン、化粧品や装身具、カビの毒、アスピリン剤や解熱鎮痛剤
  9. 成長による身体機能と構造の変化
    生命とともに気管支の構造と胸部に対する比率が増加し、呼吸機能が高くなり発作が起きにくくなる(横隔膜呼吸、下部腹式呼吸)
   
Q4) 環境治療は喘息予防にもなりますか?
A4)

現代日本人の住環境は喘息を起こしやすいので改善対策を実行しましょう。

  1. ふとん対策をしましょう!
    ふとんの丸洗いを年2回ほど(比較的安価)、特殊高密度織布のふとんカバー(高価)または新調。
    これだけで子どもが吸い込むダニの粉末とほこりの量が激減します。できれば家族全員のふとんに行います。
  2. お部屋をリフォームしましょう!
    じゅうたんをはがして、フローリングまたはフロアクッションにします。 注意するのは!フローリングを敷く時に使用する接着剤から有毒ガスが揮発してシックハウス症候群が出ることがあります。
  3. クリーニングしましょう!
    衣服だけでなくカーテン、ソファー、座布団、ぬいぐるみ、クッションなどをなるべく収納するか年1回はクリーニングしましょう。
  4. 掃除しましょう!
    掃除機を正しく使いましょう。具体的には急がずゆっくり押したり引いたりすることです。これがなかなかむつかしい(苦笑)。床全部でなく、毎回3分の1ずつして3日で一回りすれば楽にできます。
  5. ゴキブリを捕まえて捨てよう。
    家具の後ろの死んだゴキブリは風化してホコリになり家中に散り、皮膚や口や鼻に入ってきます。見つけて、しっかりと捨てましょう。
  6. 換気をしよう
    NOX、CO2、CO、その他の燃焼ガスを出す暖房器具の排気を室外へ出し、換気をよくします。 また、新建材や接着剤から揮発する有機化合物は数千種類、築5年は排出するといわれますから換気は常に行いましょう。 ヘパフィルターを使った高性能空気清浄機も出ています。
  7. そのほか 気密住宅より、すきま風が入る昔からの木造家屋のほうがアレルギー病にはなりにくいのは当然です。また、内断熱型住宅より外断熱建築のほうが、室内に暖気と湿気がこもりにくいと言われます。
   
Q5) 喘息で注意することはどんなことがありますか?
A5)
  1. 乳幼児期には、過小診断と過小治療になりやすいことがあります。つまり、喘息であるのにその診断がされないことが多いのです。
    例を挙げると喘息症状の初発は50%までが3歳まで、80%が5歳までに起こります。
  2. 大きくなってから治療が不十分になりやすい時期がありとても危険です。
    思春期から青年期(中学後半から高校、就職、大学)までは親元離れて独身生活するため、再発したり重症化したり死亡したりすることがありますのでご注意下さい。
  3. 成長と発達を正常に保ちましょう。
    そのために、医師や保護者が母子健康手帳の発育曲線でチェックすることは大切なことです。
  4. 喘息を完全に抑えることより普通の生活を楽しむことを優先させましょう。
    ぜいぜいしていても、登校する、運動会や試合に出る、プールに行く、サッカーをする、キャンプに行くなどやりたいことをやる、苦しくなったらやめればいいと考えてみてはいかがでしょうか?