12.乳児の食物アレルギーは食べるのを遅くすれば予防できますか?
お母様よりの質問です。
「乳児の食物アレルギーは食べるのを遅くすれば予防できる?」
答えは、「少なくともピーナッツについてはノー」です。
- 今まで、赤ちゃんにピーナッツを与えはじめる時期を遅くすればその食品に対するアレルギーが出るのを遅くできると考えられていました。
- それがまちがっているという、信頼できる研究結果が発表されて、米国と英国小児科学会のガイドラインが訂正されるという大事件がありました。
- 最 近の報告では、米国立アレルギー感染症研究所発行「食物アレルギーガイドライン」の2016年改訂案では、ピーナッツ蛋白質や製品が成人に広く消費されて いる国という条件付きですが、重度、中等度、軽度の湿疹や卵アレルギーをもつ乳児に、事前検査に応じて与え方はちがいますが、生後4~6カ月までにピー ナッツ蛋白質を含む食事を始める事を推奨しています。
- ここからは推測になりますが、ピーナッツに対して上のことが成り立つなら、卵や牛乳に対しても同様のことが成り立つと考えてもよいかもしれません。
- ただし、何かを食べてはっきりと症状が出現した場合は、医師と相談の上、ある期間はその食べものをやめる必要があることは従来と変わりません。