勝又小児科・アレルギー科医院
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予防接種は、金曜の午前・午後と土曜の午前中に予約制で行なっています。
また、金曜日の午後2時半から約1時間は、予約制で3・4と9・10カ月乳児健診をします。

ノロウイルスとロタウイルスを中心に(2013/3/1)

感染性胃腸炎とはどんな病気?
ウイルス(とときには病原菌)が、主に小腸や大腸に感染し、嘔吐や下痢を引き起こす病気です。赤ちゃんや幼児は、1日〜2日で脱水になることもよくあります。
同時に、気が付かないうちに電解質(塩分)不足が起こります。
また、元気がなくなり,ぐずることが多くなります。
ときには脳症という、傾眠、昏睡、けいれんなどを起こすこともあります。
乳幼児ではウイルス性腸炎が圧倒的に多いのです。
1才以下の乳児は症状の進行が早く、乳児嘔吐下痢症と呼ばれることもあります。
年長児や成人では、統計的には細菌性腸炎の頻度が高いですが、目立つのはロタウイルスや ノロウイルス感染の集団感染で、注意が必要です。

 

ロタウイルス性胃腸炎

4月をピークに3月から5月にかけて乳幼児に多発し、脳症やつよい脱水・脱塩(電解質)を起し重症化することがあるので最も注意しなくてはならない感染性胃腸炎です。
<特長>

  1. ロタウイルスは、5歳未満の乳幼児の感染性胃腸炎の最も多い原因ウイルスです。
    その次はノロウイルスです。
  2. 生後6か月から2歳までに罹ることが多く、5歳までにほとんどの児が罹ります。
  3. 潜伏期は半日から4日と短く、急に吐きはじめ、発熱も伴うので驚かされます。
    嘔吐は5〜8時間で止まることが多いですが、その後下痢が始まり数日から1週間続くことが多いのです。
  4. 下痢は、水様便でツーンとする酸臭があり、薄い黄色から白色になりやすく腹痛を伴うことも多いです。
  5. 嘔吐・下痢による脱水と脱塩(電解質)が1日目、2日目という早期に起こることもあり、体調不良となり入院したり、ときにはけいれんや脳症を起すこともあります。
  6. 流行は、3月・4月にピークが来て5月の連休まで続くことが多いです。
    ノロウイルス胃腸炎は12月から始まり、1月・2月にピークが来ることが多いです。
  7. 生涯を通じてくり返し感染します。
    子どもと、その世話をする人に感染が起こります。
    成人感染は、20〜30歳代と50〜60歳に多く、乳幼児の親と祖父母に当る年代です。
  8. ロタウイルス感染症の患者数は、外来受診者が80万人といわれ、脱水症や合併症により約10%の患者が入院するため、社会の資源消費への影響が大きい病気です。脳炎・脳症など重症化するのは40人に1人の割合といわれます。

ノロウイルス腸炎

  1. ノロウィルスで汚染された、食物(生カキや野菜サラダが多い)や飲み水などを介して感染が始まり、感染者の吐物や下痢便から、接触した人へ感染が広がります。家庭、保育園、学校、企業内、老人施設に集団発生します。
  2. むかむかする、嘔吐、腹痛、下痢、発熱などの胃腸炎症状を起します。多くは軽症で3〜4日の経過で改善しますが、脱水・脱塩の手当てをまちがえたり遅れたりすると重症化することもあります。
  3. また、ロタウイルス同様、発病してから1週間は便や吐物中にウィルスを多量に排出するので、治っても集団生活に戻るのが早すぎると感染源になります。
  4. 流行は、11月から3月ごろで、潜伏期は2〜3日です。
  5. 養殖カキは、海水の流動が少なく富栄養環境に育つため、海水中に増殖するウイルスを取り込み濃縮すると考えられています。カキフライやカキ鍋のように加熱すれば心配はいりません。
  6. ノロウイルスの診断
    最近は、ノロウイルス抗原を迅速に検出するキットが発売されましたが、保険適用が3歳未満と65歳以上に制限されています。健康保険を使わない場合は高価なことが欠点です。
  7. 集団感染の防御は、患者の吐物や下痢便の処理を的確にするかどうかで決まります。一番のおすすめは、ノロかどうかを気にせず、嘔吐の場所をハイターのような塩素系漂白剤50〜100倍希釈液で消毒することです。処理者の手指やエプロンももちろん消毒します。(吐いたらハイター!)

その他のウイルス性胃腸炎
札幌ウイルス腸炎
カリシウィルス科に属する直径30-35nmの小型ウイルスで、集団発生する2才未満の乳幼児の急性胃腸炎の原因としてはロタウィルスに次いで多い。


アデノウイルス腸炎
主に3才未満の乳幼児に見られ、この年令層の感染性胃腸炎ではロタウイルスに次いで多い。
腸性アデノウィルスとしては40型、41型が主で世界各地で検出されている。
通年性だが、咽頭結膜熱(いわゆるプール熱)が流行する夏期にやや多くみられること、比較的軽症で発熱が少ないことがロタウイルスと異なる。


C群ロタウィルス腸炎
主に3才以上の年長児や成人にみられ、春から初夏にかけて多く、流行は小規模です。
上述のロタウイルスはA群です。


アストロウィルス腸炎
主に乳幼児に散発性の急性胃腸炎を起こし、成人や老健施設で流行することもある。
カリシウィルスに次いで多い。冬季に発症するが、一般に軽症で嘔吐や発熱も少ない。


その他
夏に流行するエンテロウイルス感染症の一部には下痢症もしばしば見られます。
また、B型インフルエンザウィルスでも胃腸症状をおこすことがあります。